18: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/03/26(木) 01:02:06.40 ID:avES/eip0
『ファイナル シンデレライドゥ……』
「なんかライドとか言ってるんですけどっ!!!?」
さっきまでと明らかに違う音声に戸惑う菜々。今度はさっきまでのテンション高い声ではなく、低くて渋く落ち着いた声だ。シンデレラ香炉がテュィーン、テュィーンという待機音を発しながら光っていた。
もう一段階、菜々はグラススリッパを挿しこんだ。
どうやら正解だったようで、待機音が鳴り止み再び音声が流れる。
『ウウウウサミン!!』
ボゥ!!!!!!
シンデレラ香炉のすぐ前に突如ドッチボールくらいの光の玉が現れたかと思うと、光の玉からピンク色のビームが発射された。
その勢いは凄まじく、反動で菜々は地面に脚を食い込ませながら耐えるという状況になった。
発射されたビームは、敵を包んでしまうほど大きい。
「ス、スキャンダッ…………あばばばばばばばばばぁぁあああああああーーー!!!! あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ゛ーーーッッッッッッ!!!!!!!」
敵は断末魔を上げながら、エネルギー波のようなビームを正面から受け、爆発四散。完全消滅だ。浄化なんて生ぬるいものでは、断じてない。
肉片どころか細胞1つ残らない。
「ふぅー、ようやく出てこれましたよ……え?」
カッ!!!!
スキャンダールを消滅させたビームは、その有り余るエネルギーを残したまま突き進み、不運にも直線上にいて、かつ今しがたビルから抜け出して来た幸子に直撃した。
スキャンダールと似たような断末魔が街に轟く。
「………………………………」
菜々は、その光景をただ呆然と眺めているしかなかった。ビームが通った道には草一本残らず、その圧倒的破壊力を物語るように菜々の目の前に一本の荒野が出来ていた。
いまだ冷めきっていないビームの熱からか、煙が漂い、地面の焼け焦げた匂いが風に乗って菜々の鼻をくすぐる。
「……ウサミンビーム……ですか」
「呑気に言ってる場合か!!!!!!」
「あ……あぁぁっ……!」
「敵がめっちゃ怯えてる!!!」
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