過去ログ - 【Lv30】ぱらルカさんが くえルカさんになったようです前章【職業Lv10】
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◆ldFfAbiRv2
[saga]
2015/05/13(水) 21:48:09.64 ID:H7p+PGcW0
ルカ・アリス「・・・・・・」
そこは向こうの世界でもない人外魔境だった。
幽霊と、妖精と、人間が入り乱れている。
しかも人々はそれを最初からあったと言わんばかりに受け入れて?いる。
ルカ「サン・イリア王の様子だけ見て来て、次の場所へ行こうか」
アリス「そうだな・・・」
僕はサン・イリア城のにいるサン・イリア王への謁見を求めた。
衛兵隊長「おお、ルカ殿。我が王のお体もお心もすっかり回復されました」
衛兵隊長「ただ・・・相変わらず、あの騒動の時のお記憶は戻られません」
衛兵隊長「精神的ショックが大きすぎて、記憶を閉ざされてしまったのでしょう」
衛兵隊長「ともかく、どうぞお通り下さい」
ルカ「は、はい・・・」
僕たちは再び王の間へと通された。
サン・イリア王「勇者ルカ殿、よく参られた」
サン・イリア王「最近、わが城には妙な出来事が相次いておるのだ―――」
ルカ「・・・・・・」
錯乱は完治したんじゃなかったのか・・・?
それに両肩に幽霊まで取りついている・・・。
ルカ「あの、王様・・・頭に被っておられるのは、なんでしょうか・・・?」
サン・イリア王「おお!? なんじゃこれは!!」
頭上のツボを掴み、仰天する王。
どうやら気付いていなかったらしい。
サン・イリア王「わ、儂の宝冠は・・・?」
宝冠は、数名のフェアリーがはしゃぎながら床で転がしていた。
妖精の姿が見えない者にとっては、宝冠がひとりでに転がりまわっているように見えるだろう。
サン・イリア王「おお、なんということだ・・・イリアス様、お救いを・・・」
その肩の上に、わらわらと妖精が乗っかる。
なぜか知らないが、やけに妖精に好かれているようだ。
わいわいきゃっきゃと妖精たちが次々にのしかかり、王様の肩の上ではしゃぎ回っている―――
サン・イリア王「ぬおお・・・なんだ、これは・・・?」
サン・イリア王「肩がくすぐったいぞ、それに少女たちのはしゃぎ声が・・・!?」
ルカ「えっと・・・お忙しそうなので・・・また・・・」
僕は挨拶もそこそこに、謁見の間を後にしたのだった。
向こうの世界では機械化、こちらの世界では―――
サン・イリア王の受難の多さに僕は同情した。
ルカ「そういうわけで、フェアリーたちはやりたい放題だったよ」
この城、一体どうなってしまうのだろう。
幽霊も妖精も住み着き、立派な怪奇スポットと化してしまった。
向こうの世界を最も凌駕している。
アリス「向こうの世界での―――」
アリスがそう言いかけたところで僕はぶんぶんと首を左右に振る。
ルカ「ともかく―――次の場所に行こう」
アリス「ああ、そうだな」
アリスは平静を装っているが、その体はぷるぷると震えている。
見栄を張って、かなり無理をしているようだ。
こうして僕たちは、サン・イリアを後にしたのだった。
この町の様々な住人達が、共存していける事を願いながら―――
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