過去ログ - 【Lv30】ぱらルカさんが くえルカさんになったようです前章【職業Lv10】
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25: ◆ldFfAbiRv2[saga]
2015/03/28(土) 21:27:48.91 ID:vVRcWFfw0
ルカ「ところでアリス」

町から出てしばらくしたところでふと思い立ち、僕はアリスに話しかける。

アリス「なんだ」

ルカ「まさかイリアス様が現れなかったのって・・・」

僕の世界でのあのいがみ合いっぷり。この世界の2人も同じような関係なら・・・

アリス「さ、さぁ・・・・・・。なんでだろうなぁ・・・・・・」

目をそらし、あからさまに何かあると言っている。
おおかたイリアス様を殴りつけたのだろう。
それでイリアス様は人前に出れなくなって、洗礼に来なかった。
これなら初めての大珍事にも納得がいく。

ルカ「そういえば・・・イリアス様の加護はモンスターから身を守るってあるけど・・・」
ルカ「実際どうなるのかな?」

今更過ぎたことを聞いても仕方ない。僕は別の質問を投げかけた。
自分の居た世界では加護を受けた勇者の方がはるかに珍しい。

アリス「洗礼を受けたものの精は極めて不味くなるのだ」
アリス「だから、モンスターに襲われるのは少なくなるのだろうな」

ルカ「そうなんだ・・・」

初めて知る事実に僕は感心してしまった。

アリス「そういうわけで・・・・・・」
アリス「洗礼を受けていない貴様は、非常に美味そうだ」

ルカ「ひぃ・・・・・・!」

僕は、前身が総毛立つような悪寒に晒された。
これはライオンの傍にソーセージを常に置き続けているようなものじゃないか。
それだけではない。洗礼が機能しているこの世界では、モンスターの過半数が美味い精に飢えていると考えて間違いない。

アリス「ところで、目的地はどこだ? 早速魔王城を襲撃するのか?」

ルカ「まぁ・・・・・・最終的には魔王城に行くわけなんだけど」

アリス「なんだ。かなり気乗りしない顔だが・・・」

ルカ「さっきも言ったけど僕はこの世界の住人じゃない。別の、違う並行世界の住人なんだ」
ルカ「だからそっちに戻る方法を探すのも目的の1つかな・・・」

ルカ「とりあえず、イリアス大陸を出ないといけない。だから、今の目的地はイリアスベルクだね」
ルカ「この調子で歩けば、明日の今頃には着くかな」

アリス「・・・・・・やれやれ。町の名前も大陸の名前もイリアス・・・・・・うんざりだな」
アリス「・・・・・・ところで、そろそろ腹が減ったな」

ルカ「日が落ちたら野営するから、それまで我慢してくれよ」

アリス「ふむ、努力してみよう。貴様の料理の腕は、それなりのようだからな」

ルカ「それなり じゃないよ。転職し歩いたからトリプルコックは経験済みだよ」

アリス「ほぅ・・・ならばさらに努力しよう。ほしにくであの程度なら・・・」

アリスは尻尾の先をぶんぶんと振り、期待している感を全面に押し出す。
どうやら姿は大きくなっても、中身は大して変わらないようだ。
そう思った、次に瞬間だった。



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