過去ログ - 【Lv30】ぱらルカさんが くえルカさんになったようです前章【職業Lv10】
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51: ◆ldFfAbiRv2[saga]
2015/03/30(月) 22:48:29.00 ID:AHL7EkK60
野営の後片付けをし、再び旅路を北へ行く。
イリアスベルクまでは歩いて約1日。
ハーピーの羽があれば一瞬だが、ぜいたくは言えないし、機能するかどうかも疑問だ。
この調子で行けば、予定通り夕方には到着するはずだ。

アリス「イリアスベルク・・・楽しみだ」

ルカ「サザーランドのあまあまだんご が目的かな?」

アリス「な、なぜそれを・・・」

ルカ「一度一緒に冒険したからね・・・並行世界だけど」
ルカ「ん・・・?」

道の真ん中に妙なものがある。これは――――

ルカ「マンドラゴラの葉っぱか・・・・・・」
ルカ「無暗に傷つけるのも好きじゃないし」

そういって僕は素通りした。

そして日が暮れ、イリアスベルクは目前。
その町並みは、ここからでも見える。
しかし、このまま町に入る訳にはいかないのだ。
僕の居た世界とは違い、この平行正解は魔物に関して非常に不寛容。
あからさまに魔物の姿をしたアリスが行けば、どうなるかは――――

ルカ「アリス、人間の姿には化けられないのかな?」
ルカ「向こうではそのまま行ってもよかったんだけど・・・」

アリス「人に化けるのは簡単な事だが、少々不愉快だな」
アリス「なぜ、余たるものが――――」

ルカ「そのまま町に入ったらあまあまだんごは食べられないよ」

こういう時の対処法など慣れている。僕はアリスが愚痴をこぼし始めたと同時に手を打った。

アリス「く・・・・・・それは困るな。仕方ない、これでいいか?」

アリスは見慣れた妖魔の姿から、人間の姿に変わる。

ルカ(人間という種族になれるならそう言ってほしかった・・・)
僕は向こうの世界のアリスに対して愚痴をこぼす。
人間のアビリティは職業経験を積むのに最適なものがあるのに・・・
それがあればアクセサリを別の物に変えることが出来たのに―――

ルカ「ああ、うん。いい感じだね」

そのことは決して顔には出さず、僕は返事をする。
これなら、破廉恥な格好の旅人ということで十分に通る。
こうして僕たちは、イリアスベルクの町に入ったのだった―――

ルカ「なんだ・・・?町の様子がおかしいぞ・・・?」

ルカ(それに微かに血の匂いが――――)

通りには旅人も商人も見当たらない。
夕刻とはいえ、本来なら人でごった返しているはずだ。

それなのに、人々は息を潜めたように屋内に閉じこもっている。
それに町全体が張り詰めた殺気のようなもので満ちている。

ルカ「なんだ・・・?何が起きているんだ・・・?!」

平行世界では経験の無いことに驚きを隠せない。
でも・・・嫌な予感がする。

通りを駆け、町の中央広場に飛び出そうとして―――
何か異様な気配に気づき、僕は街路樹の影に身を隠し、気配を消す。

ルカ「あいつは―――!」

竜族の魔剣士「・・・・・・なんと他愛ない」
竜族の魔剣士「この町に、強者は一人としておらんのか!?」

その周囲には断っている3人の戦士と――――
何十人もの倒れた屈強な男たち。
血の臭いの正体はあれだった。


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