過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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101:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 00:43:42.44 ID:IwlMUGAtO
何の糸口も見つからないまま時間だけが無為に過ぎて行く。
さらに悪いことにSOS団の中で自分が孤立しているように感じていた。
だが俺以外誰一人として佐々木の存在を認識していないこの世界で、どうしろと言うのだ。
絶望と諦観が膨らむにつれ、俺はようやく佐々木が消失したという現実の重さを理解し始めた。
事実への抵抗、そして挫折。その先にあるのは自暴自棄な逃避だった。
なにもかも全て夢の中の話だった――。そんな風に思えればどれだけ楽だろう。
なんせ佐々木という存在が本当にいたのか、今となっては誰にも確認しようがないのだ。
それに俺のことを客観的に見れば、ある日突然おかしなことを言い始めた、というところだろう。
ここ数日の俺の挙動は間違いなくハルヒにも不審がられている。閉鎖空間も生じているかもしれない。
古泉、長門、朝比奈さんはどう思っているのだろうか。今回のことは三人には何の利益も無い。
色々な事件を経て皆が同じ方向を向き始めたというのに、俺はそこへ突如大型爆弾を投下したのだ。
この世界でもここまで築いてきたであろうSOS団なりの"平凡な日常"を壊そうとしていやがる、
そんな風に思っているかもしれない。
畢竟、俺が全て佐々木とのことを無かったものとしてしまえば解決する話なのだろう。
……なんてな。お前の記憶を抱えたまま毎日楽しく過ごすなんて器用な真似、俺には出来そうにねえよ。
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