過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
1- 20
113:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:06:29.99 ID:IwlMUGAtO

それからの数日は、俺の悪い予感が的中したかのように何の突破口も見い出せないまま過ぎていった。

そんな折、部誌の製作にあたって早々に書き上げた長門、古泉と異なり朝比奈さんは四苦八苦していた。

元々の世界では、俺が遅筆っぷりを発揮していた為に表面化はしなかったのだが、

こっちでは朝比奈さんが一人遅れてしまっている形となり、本人もいささか焦りを感じているようだ。

お労わしや、俺のせいですみません。

そんな訳で、不思議探索でペアとなった俺と朝比奈さんは専ら部誌について意見を交わしていた。

「そもそも高校生に読ませる部誌で童話なんて書かせてハルヒはどうしたいんだ、って話ですよ」

「あ、ダメですよ、そんな風に言っちゃ。それに生徒の弟妹も読むかもしれないじゃない」

キョンくんの妹さんとか、と続ける。そうかもしれないが、ハルヒは絶対そこまで考えてないだろう。

「キョンくんはあのお話の結末、どうするつもりなんですか?」

「そうなんですよね。あそこまではただ体験したことを書いただけなんで、どうしようかと」

「自分の書きたいことを書くのが一番だと思います。だって小説なんだから」

神の福音を伝えにきた天使のような微笑みを湛えながら、首を傾げ視線を合わせてくる。

「それがキョンくんが望む未来だってことですよ」




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
182Res/144.40 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice