過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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129:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:29:42.85 ID:IwlMUGAtO
薄暗い空を紅の光球が駆け巡り、光の巨人の意識を俺たちから逸らすように陽動している。
神人たちが目標を変更してその重心を上げた瞬間、一斉に赤色光が神人の足元を一直線に攻撃した。
片足を切断された巨人たちは地面に崩れ落ちるようにして倒れ、そのまま溶けるように消失した。
独り残された九曜だけが、少し離れたところでやけに小さくポツリと立っている。
空中には蛍が舞うように赤球が動いていたが、ひとつ、またひとつと消えていくと、
最後にはひとつの球だけが残り、高速で旋回を始めたかと思うと鋭角に急降下を始めた。
そしてそれは九曜に向かって軌跡を伸ばし、その身体を貫いた。
あいつは何が起きたのか理解出来ないという風にゆっくりとした動作で身体に開いた孔に目を向ける。
と、何の前触れもなく爆発するように九曜は飛び散り、塵となってそのまま霧散した。
大きな弧を描きながら、赤い光が俺たちの元へ舞い戻ってくる。
その光球は俺の目の前で止まると、少し萎んでから徐々に形を変形させ、やがて人の形となった。
「長門さんからお話は伺いました。とんでもないことをしてくれましたね」
片手を上げるジェスチャーをして、事も無げにそう言う。
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