過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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133:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 01:32:31.35 ID:IwlMUGAtO

「言われてみればそうなるのかもしれん」

「それで最近暗い顔してた訳ね。ならあたしが慰めてあげてもいいわよ?」

「そうかい。だが俺はまだ諦めちゃいねえからな、遠慮しておく」

「あっそ。ま、ずっと想ってれば運命も変えられるかもしれないし、精々強く生きなさい」

そう言ってふうっと息を吐いて下唇を親指で触り、一瞬動きを止めたかと思うと俺に背を向けた。

空を見上げているようだが、星一つ無い空にあいつは何を見出しているのだろう。

倣うようにして天を見たが、俺には何も見つけられそうになかった。

少しの間そうした後、一度鼻を啜って俺の方へ振り向いたハルヒは、妙に清々しい顔をしていた。

「あんたのその諦めの悪い想い、あたしが応援してあげるわ」

二カッと歯を見せて笑うと拳を作り、ゆっくりと腕を伸ばして俺の頬に押し付けてくる。

「だってあたしはSOS団の団長だもの。また、部室で会いましょ?」

ハルヒが手を下ろすのに合わせるように、俺の意識が薄れていく。

視界が完全にホワイトアウトする直前、俺は独り言のように呟いた。

「ああ。ありがとな、ハルヒ」




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