過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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14:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 21:11:10.43 ID:jVBRPo/YO

そんなこんなで数日まったりと活動し、今日はゴールデンウィークが明けた後の最初の活動日である。

俺の背中を押すようにして部室に入るや否や、佐々木はにこやかに切り出した。

「休み中に考えたんだけれどね、やはり文芸部である以上部誌を作るべきだと思うんだ」

まあ確かに、本棚にも歴代の部誌が山のように有った。読んじゃいないけどな。

「その為には今もやっているけれど、まず本を読んで語彙を増やすことが重要だろう」

異議なし。

「その上で、自分で文芸作品を生み出す為には豊かな想像性が必要になってくる」

「全く以ってその通りだとは思うがそれは天性のものだったりするんじゃないか?」

「もちろん、それは一理有るだろうね」

ここで佐々木は間を置くと、親しくなければ気づかないくらい僅かに表情を硬くして、

「才能が無いのなら努力でカバーする必要があると思うんだ」

と続けた。よく聞く話だし、ある程度経験もしているので否定はしない。

「自らの様々な経験を切り貼りすることで、凡人でも現実味と独創性が融合した物語を紡ぎだせるはずだ」




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