過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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28:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 21:50:26.02 ID:jVBRPo/YO
佐々木は目を丸くして黙り込み、何となく気まずい沈黙が二人の間に訪れる。
あーあ、何余計なこと言ってんだ俺は。
が、やがてその表情は俺には解読不可能な表情を経由した後、柔らかな笑みへと変わり、
「ありがとう、今日は楽しかったよ。予感した通り良い一日だった」
そして後ろ手に組んで上半身を前のめりさせながら、上目遣いでこう付け加えた。
「これが僕たちの初デートだね」
そういやそうか。何か知らんが急に恥ずかしくなってきたぞ。どんな表情をすれば良いのかわからん。
狼狽える俺を見て佐々木はニンマリしながら別れの挨拶を言うと、足取り軽く歩き去って行った。
ふう。なるほど確かに、これは紛れもない人生経験だな。よくわからんことだらけだった。
家に帰った後パソコンを眺めながら今日の出来事を反芻していると、名状しがたい気分になってきた。
ただ、悪い気分ではないな。何にせよどっと疲れたぜ。
こうして、微妙に消化不良感の有った俺たちの第一回校外活動は幕を下ろしたのだった。
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