過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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46:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 22:21:59.65 ID:jVBRPo/YO

「お前な、流石にその質問は無いだろう」

佐々木は組んだ腕をより密着させると、あたかも実験動物の観察をする研究者のような目で俺を見つめ、

「ふむ、どうやら全くそれが無いという訳では無さそうだ。

 キミは気づいてないかもしれないが、この体勢ではキミの心音が僕に伝わるんだ。

 そしてそのペースはさっきより三割増し程になっている。キミが動揺していることは僕には筒抜けさ。

 目は口ほどにものを言う、なんて言葉があるが、心臓は不随意な運動を行うのであって、

 精神の動顛の検視という意味では、制御可能である眼球の動きよりも遥に有意なものだろう」

「そりゃお前、あんなこと聞かれたら誰でも驚くだろうよ」

「ならキミには年相応の迸るような熱きパトスは無いということかい?

 それならばキミは僕に何を求めているんだろうか。はたまたプラトン的思想を抱いているのか。

 尤も、プラトン自身は終生純潔者だったという訳では無いらしいが」

どんどん話が脱線してるぞ。いや、こんな話、脱線どころか乗り換えてもらって全く構わないんだが。

「何が悲しくて性欲が有るかどうかなんて話をしなきゃいけねえんだ」




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