過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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48:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 22:25:27.69 ID:jVBRPo/YO

「なるほど」

佐々木はそれだけ言うと黙り込んでしまい、しばらく会話が無くなってしまった。

居た堪れなくなった俺は、小さな公園を見つけるとそこで休憩することを提案した。

安全規定の煽りをうけてか、遊具がブランコしかない質素な公園だ。

夜ということもあり、遠くから聞こえる花火の音だけが響いている。

ベンチに腰かけると、佐々木は頭を俺の左肩にもたせかけてきて、俺は反射的にびくりとした。

「キミは耐えてると言うけれど、耐えているのはキミばかりではないということを理解すべきだ」

よくわからない甘いような香りが俺の鼻孔をくすぐる。

「キミは一向に前に進もうとしない。だがそろそろ次のステップへ行くべき時だろう。

 僕はね、キミにこの手を絡ませたい。キミともっと心を近づけたいんだ」

そう言って左手で俺の手の甲をなぞってくる。やばい、理性が崩壊寸前だ。

こういう時は周りの状況を確認することで平静を取り戻すというのが定石だろう。

そうだ、花火はどこだ。思わず佐々木の頭から顔を離すように首を伸ばす。




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