過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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72:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 23:18:13.63 ID:jVBRPo/YO
かくして俺は白黒つけるため下校後に奴らと会合したのだが、その結果既定事項とやらに則るため、
姿を見せぬ九曜を除く三人、佐々木、橘、藤原と、決戦の地となるだろう北高へ向かうことになったのだ。
以上、回想終わり。
丁度今タクシーが北高前で停車し、俺にとって本日二度目となる登校を果たした。
すでに空は薄暗く、部活の片づけをしているらしい運動部の生徒の声がまばらに聞こえてくる。
「どうした。行くぞ」
藤原が挑発するように俺を下目に見遣ってから先陣を切り、校内に足を踏み入れた。
片や不安を浮かべ、片や至って冷静な様子で、橘と佐々木もそれに追従する。
毎日ここに通う俺は何の気概もなく門を通ったのだが、数歩も進まぬうちに立ち止まることになった。
「なんだ……? なんだ、これは?」
目を見開き、口を大開きにした俺は、呻き声をあげていた。
空が、淡いセピア調のクリーム色に染まっていた。
ついさっきまでの夕暮れ空が消え、自然現象では有り得ない光に包まれている。
俺はこの光を知っている。
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