過去ログ - 佐々木「一つ、お願いがあるんだ」
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91:名無しNIPPER[saga]
2015/03/28(土) 23:55:05.03 ID:jVBRPo/YO
「本来罪を償うということは、それを犯した者の精神を守るためにあるべきものだ。
そして、僕はキミが愛した世界を創り直すことでしか、罪を償うことは出来ない。
それか、キミがその手で僕を殺してくれたら、晴れて僕は贖罪の意識から解放され自由の身になれる」
そう言う相形は、思わず声にならない音を漏らしてしまうほど、美しい微笑みだった。
「バ、バカ言ってんじゃねえ! 俺が、俺がなんとかする! だからやめろ!」
「キミが僕の消滅を止めようとしてくれている、それだけでもう十分だ。
縦しんばそれが、自分が生み出したフィクションに過ぎなかったとしても。
それに、こんな僕にも悲劇のヒロインへの憧憬があるのさ。それを噛みしめさせてくれよ」
世界が、電波の入りが悪くなったテレビのようにブレ始める。
何か、何か方法があるはずだ!
そうだろ!? 誰かそう言ってくれよ!?
「これは文字通り冥土の土産として貰っておくよ。キミからの最後のプレゼントだからね」
そう言うと足元に転がっていたヘアゴムを拾い上げ朗らかに笑った。
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