過去ログ - 好きな海未への甘え方 -SS速報VIP

過去ログ - 好きな海未への甘え方

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1:名無しNIPPER
2015/03/29(日) 17:30:16.25 ID:rlYYWMFO0
えりうみです。
甘えたい絵里ちゃんと甘えてほしい海未ちゃんのお話。
絵里→就活中
海未→大学生
という設定で書いています。

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2:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:31:54.52 ID:rlYYWMFO0
カチャリという家の鍵が開けられる音がして急いで玄関口に向かうと、丁度私が足を止めた瞬間にドアが開き、パンツスーツ姿の疲れきった顔をした恋人が入ってきました。

「ただいま……」

「おかえりなさい、絵里」

3:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:32:56.23 ID:rlYYWMFO0
「疲れたわ……本当に疲れた……」

……何があったのかは、後で聞くとして。

私は絵里の背中をあやすように軽く叩きます。

4:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:33:48.27 ID:rlYYWMFO0
「……海未がいい」

「なっ……！」

途端に顔が熱くなっていくのを感じながら言葉を紡ごうとしますが、こんな時に限って何も出てきません。

5:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:34:46.13 ID:rlYYWMFO0
「あの、えっと……そうです！まずはお風呂にしましょう！ねっ！」

「じゃあ一緒に入る」

……な、何を言っているのでしょうか。一緒に入る？誰と誰がですか？

6:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:38:22.67 ID:rlYYWMFO0
慌てて絵里を引き剥がそうとしますが、一向に離れてくれません。

「どうして？高校の頃はお泊りしたときによく一緒に入ってたじゃない」

「そ、それは絵里が無理矢理……！」

7:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:39:18.18 ID:rlYYWMFO0
「嫌いになんてなりません！誰よりも絵里のことを愛していますっ！」

うっ……勢いでまた恥ずかしいことを言ってしまいました……。

「本当？」

8:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:40:06.61 ID:rlYYWMFO0
「やった♪」

「絵里……図りましたね？」

「何のこと？それより入るって言ったわよね。今更無かったことにはできないわよー？」

9:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:43:07.55 ID:rlYYWMFO0
「～～♪」

「……」

鼻歌を歌いながら自分の身体を洗う絵里を、お湯に浸かりながらバレないようにこっそりと眺めます。

10:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:44:21.70 ID:rlYYWMFO0
「海未？どうしたの？」

「い、いえっ！とても綺麗な身体だなと思いまして」

「……」

11:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:52:18.15 ID:rlYYWMFO0
軽蔑の視線を向けられるのを覚悟して恐る恐る顔を上げると、頬を赤く染めた絵里が私を見ていました。

「ありがとう」

「……っ」

12:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:53:30.49 ID:rlYYWMFO0
突然何を言い出すんですかこの人は……ここはお風呂ですよ？触るということはつまりここで……っそんなのダメです！ありえません！破廉恥です！！常識に欠けていますっ！！！

「腕」

「……はい？」

13:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 17:54:01.48 ID:rlYYWMFO0
「……」

「まぁ、海未が触りたいなら別に私はどこを触られてもいいけど……なんてね」

「……」

14:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:08:50.00 ID:rlYYWMFO0

「何もあんなに怒鳴ることなかったじゃない……」

「自業自得です！人をからかおうとするのが悪いんですよ」

15:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:13:57.25 ID:rlYYWMFO0
「大学も休みですし、何もありませんよ」

「私も明日は休みなの。だからデートでもしない？」

「はい、いいですよ」

16:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:14:57.25 ID:rlYYWMFO0
「ハラショー♪この焼き魚、とっても美味しいわ」

「ふふ、気に入っていただけて良かったです」

洋食では絵里に負けてしまうかもしれませんが、和食には自信があるんですよ。

17:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:16:15.11 ID:rlYYWMFO0
「だってこんなに美味しいご飯が食べられるんだもの」

上機嫌で魚を頬張る絵里。
嬉しいのですが……ちょっと複雑ですね。

18:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:18:11.61 ID:rlYYWMFO0
「へぇ、可愛いじゃない」

「その顔はやめてください！！」

にやにやと……全く、何なんですか一体！

19:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:21:44.13 ID:rlYYWMFO0
「そっ……そうですか。ありがとうございます」

無邪気そうに笑いながら言うあたり確信犯ですね……。それとヘタレは余計です。

「あ、また赤くなってる」

20:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:26:33.61 ID:rlYYWMFO0
夕食を終えてソファに腰掛けながら小説を読んでいると、絵里が私の太ももに頭を乗せてきました。

「……重いです」

「失礼ね。これは私の愛の重さなのよ」

21:名無しNIPPER[saga]
2015/03/29(日) 19:27:46.38 ID:rlYYWMFO0
絹糸のような艶のある柔らかな金髪が私の太ももの上に滑り落ちていくのを見ていると、絵里が吐息混じりに呟きました。

「……膝枕っていいわね。海未が好きなのも頷けるわ」

「べ、別に好きというわけでは……」

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