過去ログ - 櫻子「めぐみの雨と、恋で咲く花」
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13:名無しNIPPER[sage]
2015/03/30(月) 17:32:56.20 ID:JxUSEnW0o
付き合い出したあの日から、キスで別れた最後まで、撫子は私のために動いてくれていた。
一緒に歩んだ、最高の日々。そんな日々にキスでピリオドを打って、新しい系譜が描けるようにしてくれたのだろう。
でも、
(私は……本気だったんだよ……)
(こんな最高の彼女と、これからもずっと一緒にいられるって思ってたから、だから毎日楽しかったのに……)
(そんな日々を捨てて新しい夢を探すなんて、私にはできないよ……)
(撫子より良い人なんか、いるわけないよぉ……!)
綺麗に夢を終わらせてくれた撫子。でも私は最初から本気だったから、突然終わりを告げられても諦めることはできなかった。
遠くに行ってしまった今も、撫子のことしか考えられない。撫子に今すぐにでも会いたい。
当たり前のようにあったものがなくなって、失って初めてその大切さ、どれだけ私が好きであったかを思い知らされた。
終わりたくない。終わらせたくない。
けれど、終わってしまった。
それが認められなくて、こうしてこの桜の木に縛られたように、毎日来てしまっている。
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