過去ログ - 京太郎「限りなく黒に近い灰色」
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27: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/03/31(火) 05:38:14.37 ID:w4MVYybr0
 アンヘルとソックの説明を聞いて京太郎はこういった。

「それならいいけど、あんまり迷惑をかけないようにな」

 アンヘルとソックが何を考えて行動しているのかというのはさっぱりわからない。しかし縛り付けたいと京太郎は思っていない。

 ただ、あまりはしゃいでよそのうちの迷惑になるのだけは勘弁してもらいたかった。

 とくに龍門渕はお金持ちであるから、何かあったときに京太郎だけでは対処できなくなる可能性が高いのだ。それは非常に困る。

 京太郎が当たり障りのないことを言うと、仲魔二人は元気のいい返事をした。アンヘルは

「もちろんです。私たちはいい子ですよマスター」

といい。ソックは

「取れた野菜は加工してマスターに献上するから楽しみにしておいてくれ。肌がツルツルになる漬物とか、増毛効果のあるジュースとかな。

お父様もお母様も喜んでくれるだろう」

といって笑った。

 アンヘルとソックは京太郎に反対されるのではないかと思っていた。なにせ、好き勝手に動き回っているのだから。

 契約上、主人は京太郎だ。主人の命令は契約上絶対である。絶対に従わなくてはならない。

 京太郎はまったく気にしていないけれども、ほかのマスターなら絶句するだろう。

「なぜ、悪魔を放し飼いにしているのか」と。

 二人とも自覚があるのだ。

「自分たちは好き勝手に動き回りすぎている」と。

 十四代目に情報を売り渡したのも、いつの間にか一般人に紛れ込んでいるのも京太郎に許可を取っていない。

 事後承諾の形だった。京太郎が眠っていたのでしょうがなかったのだけれども、あまりいい印象を京太郎に与えていないと二人は考えていた。

だから今回の勝手を責められるかもしれないと思っていた。しかし、京太郎は笑って流した。二人の元気のいい返事というのはこの辺りに原因があるのだ。


 京太郎がウエストポーチを身につけているとジャージに身を包んだ天江衣が現れた。そしてこういった。

「京太郎よ、アンヘルとソックのことなら私に任せておけ。私がしっかりと見ておこう」

 天江衣もまたジャージの袖を捲り上げていた。両手には軍手がはめられている。天江衣がジャージを着ていたのはアンヘルとソックの見張りのためである。

 見張りならばジャージに着替える必要はないのだが、二人に付き合って家庭菜園を手伝うつもりなのである。

 龍門渕のパーティーに天江衣は出席するつもりがないのである。普通ならパーティー出席したほうがいいのだろうが、彼女はあまりヤタガラスの関係者に好かれていない。彼女自身も、龍門渕以外のヤタガラスはあまり好きではない。

 そのためやむにやまれぬ事情がある以外は、出席しなければならないと強制されることはなかった。

 ジャージに着替えて乗り気なのは、アンヘルとソックが提案をしているからだ。提案とは、手伝ってくれたら出来上がった野菜を少し差し上げますよという提案である。

 大学で働いている父親と最近野菜が高いといって困っている母親に食べてもらおうと天江衣は考えているのだ。

 それで、やる気満々でジャージを着て、軍手をはめているのだった。

 元気に満ち溢れている天江衣に京太郎はこういった。

「よろしくお願いします衣先輩」

軽く頭を下げていた。天江衣が見ていてくれるのならば、自分の仲魔も大丈夫だろうと信じているのだ。

 京太郎がお願いすると、天江衣は大きくうなずいた。




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