9:名無しNIPPER[saga]
2015/04/01(水) 00:05:10.38 ID:B4zXCVDj0
ライブの日がやって来た。
午後からの出番で、昼には会場に入っている。
春香さんは仕事の都合で私達より遅く入るらしい。
「ああ、緊張してきた……まだ始まらないのか……」
「プロデューサーさん、ちょっとは落ち着いてくださいよ」
私よりも落ち着きがないのがプロデューサーさんだ。
こんなこと、今までなかったんだけど。
「今日はよろしくお願いします」
「よろしくお願いします!」
「よろしくお願いしますっ!」
プロデューサーさんがすぐに反応した。
遅れて、私も気づく。春香さんと、765プロのプロデューサーさんだ。
「卯月ちゃんは、会うのは初めてだよね? 初めまして、天海春香です」
「しっ、島村卯月ですっ! こ、こちらこそ初めまして春香ちゃ――じゃなかった春香さじゃなくて! 天海さん!」
ああどうしよう。やっちゃった。
ずっとファンだったから天海さんってとっさに呼べなくて、社内でだけ許してもらっていた春香さん呼び。
それだけじゃなくて、春香ちゃんって……
「春香ちゃんでいいよ」
「ええっ、でも……」
「ね、卯月ちゃん?」
「は、はい……春香ちゃん」
名前で呼ぶとぱぁっと笑って、この笑顔には勝てないなぁって思う。
「ねえ、卯月ちゃん。本番までまだ時間あるし、ちょっとお話しよっか」
「ええと……」
すごく余裕があるわけでもないけど、大丈夫なんだろうか。
「卯月、行ってこい」
「はい、ありがとうございます!」
「じゃあ、ちょっとこっちの方で……」
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