125: ◆1rDMWX8C56[saga]
2015/04/22(水) 17:15:30.24 ID:d9sWzxKt0
山田の叫びが、洞窟内に響く。
山田「待って下され、皆さん!!エリア殿が僕らの敵だとしたら、説明できない点が1つありますぞ!!」
つまり、矛盾。これから何が始まるのだろうか?
山田「エリア殿はずっと僕と一緒にいたのです!!どうやってここまでの穴を見つけ、湧き潰しをしたのですかな?」
山田「これ程の規模の湧き潰し……するには相当な時間が必要なハズですぞぉぉぉっ!!」
尋常ではない山田の覇気に、たじたじとする一同。
山田「…………せ、説明できないようですな……ハハハ……ほら、やっぱりでっち上げじゃないか……エリア殿、心配は無用ですぞ……僕が……ッ守って……差し上げます……ぞ……」
エリア「…………」
苗木「……山田クン……」
必死の形相でエリアを弁護する山田。皆は複雑な目で、山田を見ていた。
山田「エリア殿……あなたは悪くないですぞ……あなたは拙者の秘書なんですぞ……辞表も出さずに……無断退職……なんて……この山田一二三が許しません…………ぞ…………」
エリア「…………」
「もう良いよ……山田お兄ちゃん……」
山田「……はい?」
エリア「もう良いよ……大丈夫だから……苦しまないで……山田お兄ちゃん……」
ポツリポツリと、今にも消えそうな声でエリアは言った。
エリア「あたし、山田お兄ちゃんと会えて嬉しかったの……優しくて、建物を造ったら褒めてくれて……今まで楽しかったの……」
山田「何を……言うんですか……?」
エリア「もう良いんだって……」
無表情のまま、エリアが言うと、苗木たちの方へ顔を向けて、言った。
エリア「あたしが……建築の暴君……」
山田「……!!そんなハズはないでしょう!?エリア殿は、ずっとずっと僕の傍にいたはず……!!どうやってこの洞窟を――」
エリア「苗木お兄ちゃん、説明して……」
何の前振りもなく、エリアは苗木にフる。
苗木「……え!?あ、えと……た、多分、探索に出かけていたときだよね……?」
その答えを聞いて、エリアが頷く。
山田「いや、いやいや!!た、確かに……エリア殿は頻繁に辺りの探索に出かけていましたが……それが証拠になんて……そんな……」
エリア「ごめんなさい……山田お兄ちゃん……本当に……あたしが建築の暴君なの……」
言い切った。
山田「…………」
山田も遂に黙る。
だが、すぐにまた喋りだした。
怒りに感情を任せ、吐き出した。
……エリアに向かって。
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