353:名無しNIPPER
2015/04/08(水) 22:35:50.90 ID:DWLvYZUIO
「…」
我ながらパソコンのキーボードを打つ速度が速くなったと思う。
ここに来て大体の仕事はこれだからな。
元々打つのは速い方だけど。
「…」
ENTERキーをターンッなんてやった事一度も無かったけど、ついやってしまった。
それだけこのイベントに期待しているという事なんだろうな。
「アイドルフェス、シンデレラガールズプロジェクト…」
僕の育てた14人のアイドル達による大規模なLIVE。
「ガクちんお疲れー」
「お疲れ。帰り?」
「そだよー」
未央がいつものように僕の部屋に現れる。
本当によく来るよなこいつは。
「他の奴らは?」
「しぶりんは犬の散歩とかで、しまむーは親御さんの用事だって」
…犬の散歩。
あいつらしいや、全く。
「…じゃ、お前一人?」
「…どーかなー?」
未央が僕を見ながら含みのある言い方をする。
そして今、未央の周りには誰かがいる気配はない。
未央を見ると、わざとらしく下手くそなウィンクを投げかけている。
…。
はいはい。
「…一緒に、晩御飯どう?」
「…にひひ♪」
デートに誘うのは、いつだってオトコの方からじゃないとな。
…さて、シンデレラガールズもやっと一段落終えた。
…いや、今やっとスタート地点に立ったという方が正しいな。
これからどうやって、どうなっていくのか。
そして僕は元の世界に帰れるのか。
それは全く分からないけど。
…今は。
「…どしたのガクちん?」
「何でもないよ、行こっか」
「…うん!」
…このひとときを楽しむとしよう。
積もる話はこれが終わってからだ。
第十一話 終
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