過去ログ - 【艦これ】神通「私と提督の、恋」 -SS速報VIP

過去ログ - 【艦これ】神通「私と提督の、恋」

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72: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:37:08.74 ID:gLixssmro
コツコツコツ。

提督の革靴が、リズムよく床を鳴らします。

まるで舞台役者の様に、それが執務室の空気を支配して。

73: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:37:44.82 ID:gLixssmro
秘書艦の叢雲だけがフン、と鼻を鳴らした他は、みんな呆気に取られています。

当然です･･･沈んででも敵を倒して来いと言い放った提督はいても。

その逆はありませんでしたから･･･。

以下略

74: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:38:13.27 ID:gLixssmro
「沈むな、とは？」

「文字通り、さ。君たちは敵の攻撃を艤装で守れると聞いているが」

以下略

75: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:38:47.22 ID:gLixssmro
「でも、限度があるのだろう？」

「はい、航行不能になった状態で敵の攻撃を受けると、私たちは沈みます」

以下略

76: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:39:32.93 ID:gLixssmro
「なるほど、ありがとう･･･神通」

この部屋に入ってから、まだ私は提督に名乗っていません。

さっきの出会いを無かったことにする気はない、というメッセージでしょうか。

以下略

77: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:40:00.59 ID:gLixssmro
「･････････」

視線を逸らして、私は今度こそ沈黙を守ることにしました。

以下略

78: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:40:44.67 ID:gLixssmro
「それは、敵を倒すまで沈むなって、そういうことか？」

天龍さんが鋭い言葉を提督に投げつけます。

以下略

79: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:41:31.16 ID:gLixssmro
「何でそうなるかな･･･。俺は、君たちに沈んで欲しくない、生きていて欲しい･･･もちろん、戦争で勝つことは重要だけどね。」

「だからといって、勝つために君たちが沈んでもいいと思っている訳じゃない･･･こう言えば伝わるかな？」

以下略

80: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:43:49.41 ID:gLixssmro
そんな事は、あるはずもないのに。

提督というのは、私たちを使い捨ての兵器としか思っていない人間なのに。

以下略

81: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:44:17.89 ID:gLixssmro
兵器、兵器、兵器。

そう、私たちは兵器です。

以下略

82: ◆VmgLZocIfs[saga]
2015/04/02(木) 21:44:53.06 ID:gLixssmro
だから、今更のように微笑みかけてくる目の前の男の人に、私は･･･。

今までにない強い感情を抱きました。

これは何でしょうか･･･怒り、憎しみ、それとも･･･？

以下略

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