過去ログ - 灰原「死（イノチ）の果てに遺る希望（モノ） -SS速報VIP

過去ログ - 灰原「死（イノチ）の果てに遺る希望（モノ）

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70:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 14:05:28.87 ID:FvVmPGBPO
少女「ううん。仕方無いよ。でもあの子、楽しみにしてたから。シンイチにサッカー教えてもらって、今度こそ勝つんだって」

灰原「勝つ？」

少女「うん。もう少ししたらね、町でサッカーの大会があるの。私達のチーム、人数もギリギリで出るのがやっとで、勝ったこと無いの。教えてくれる人もいないし」

以下略

71:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 14:19:12.35 ID:FvVmPGBPO
灰原「そうね。変かも知れないわね」

灰原(子供に何を言ってるのかしら。私)

少女「そっかぁ。じゃあやっぱりサッカー教えてもらうのムリだね......」

以下略

72:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 14:30:03.47 ID:FvVmPGBPO
灰原(何を言ってるの、私。子供に自分の諦めを押し付けるなんて。でも、無理をしても良い事なんて無い。そうよ、諦めも大切よ......)

少女「うん。シホの言う通りかもね。でも......」

少女「逃げてちゃ、勝てないから」

以下略

73:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 14:40:32.23 ID:FvVmPGBPO
少女「大事な事......？」

灰原「ええ。とても大事な事......」

灰原(逃げてちゃ、勝てない......。そうよね。諦めちゃ、いけないのよね。最後まで)

以下略

74:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 14:57:07.97 ID:FvVmPGBPO
夕刻。

新一「......遅いな。灰原。何かあったのかな」

新一「捜しに行くかな......」

以下略

75:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 15:29:08.08 ID:FvVmPGBPO
灰原「あの時。あなたが彼女に真実を告げずに別れを告げると言った時......。違和感を感じた。あなたらしくないと」

新一「何が俺らしく無いんだ？アイツに真実を告げるのが残酷だから、そうしなかっただけじゃねーか.......」

灰原「いえ、あり得ない。いつものあなたなら」

以下略

76:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 15:49:31.30 ID:FvVmPGBPO
灰原「謝る事なんて無いわ。あなたにそんな運命を背負わせたのは、他ならないこの私......」

灰原「でもあなたは、理由と経緯はともかく最期の供に私を選んでくれた。私に共に死ねと言ってくれた」

灰原「それだけで、私は幸せよ......」

以下略

77:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 16:09:09.93 ID:FvVmPGBPO
灰原「いつか、あなたが私に言ってくれた事を覚えてる？」

新一「......？」

灰原「逃げるんじゃねーぞ、灰原」

以下略

78:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 16:30:57.53 ID:FvVmPGBPO
灰原「そう。私が培って来たモノを通じて、色んな事に興味を持って欲しい。そして、私の様に得た力を間違った事に使わず、正しく震える人間になって欲しい。時間は無いかも知れないけど、出来る限りの事をしたいの」

新一「それがオメーの言う、生きた証を遺す事なのか......？」

灰原「ええ、そうよ。後世に名を遺す様な大きな事は出来なくても、出逢った人の心に1つでも何かを......。生きる希望となる何かを遺せたら、それはその人が生きた証になるんじゃないかしら」

以下略

79:名無しNIPPER[sage]
2015/04/16(木) 16:32:46.53 ID:FvVmPGBPO
>>78
震える→奮える

80:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 16:46:36.25 ID:FvVmPGBPO
翌朝。

灰原1晩経ったけど、彼はどんな決断をしたのかしら......)

灰原(......とにかく、声をかけるしか無いわね)

以下略

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