過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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122: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:12:29.20 ID:NGKYIe+ko

 その位置は周子から距離を取った直線上20数メートル先の辺り。
 そして爆音と火柱が晴れれば、探った通りその辺りに義手の女は立っていた。

「今日は時間も押しているし、ここらへんでお開きにしましょう」

 そう言う義手の女の手には、棒のような機械的な装置が握られている。
 装置は青白い電撃をバチバチと帯びており、何かしらの動作中であることは明白であった。

「お開きって……あんたから仕掛けてきたのにそりゃあ無いんじゃないの?」

 虫の居所の納まらない周子としては、このまま義手の女が何かしらの手段を用いて逃走することを許そうとは微塵も思っていない。
 だが女の持っているその装置が、彼女にとっての逃走手段であることは周子は理解していた。

 これだけの距離を詰めるのは周子にとって造作もないが、装置が発動するまで周子の攻撃を回避し続けることも義手の女には容易い。
 そして姿をさらしている以上、装置が発動するまでの間時間稼ぎをすれば逃走が完了する類の装置であることも大方の予想がついた。

「まあそう言わなくてもいいでしょう狐さん。

また機会があれば相手してあげるわよ」

 上辺だけ見れば優しげな笑みを浮かべながら義手の女は言う。
 だがその異次元的に捻じ曲がった心は今更その表情では隠しきれなかった。



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