過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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126: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:15:31.04 ID:NGKYIe+ko

「ウオオオオオォォォォオオオオ!!!!!!!!」

 少女の四肢に一つ一つゆっくりと杭を打ち付けていた黒鬼は打つべき最後の1本を禍々しい咆哮と共に打ち終わる。
 四肢に打ち込まれた杭と、胴体に深々と突き刺さった大太刀はアーニャの動きを物理的に完全に封じ込めた。

「аааааааааааааааааааааааааааааааа」

 もはや人の物ではない叫び声と、畏怖さえ感じる赤い眼を動かすことくらいしかアーニャにはできない。
 それでもその地に這いつくばったその姿でさえ、他に与える『威厳』にも近い何かを周囲に発していた。

(これで……終わり!)

 呪文の前段階は終わり、龍脈封印の儀式は始める。
 アーニャの下に青白い光と共に、五行を表す五芒星が浮かび上がりそこからスパークにも似た何かが明滅する。

「ア……アアアアааа……あああああああああああ!!!!!!」

 その途端に抵抗するような咆哮を上げていたアーニャの叫びに苦悶が混じり始めた。
 全身を覆っていた結晶の鱗はパラパラと剥がれ落ちていき、少女としての姿を取り戻していく。

 紗枝が呪文を唱えるたびに、アーニャの体を覆う結晶は剥がれ消滅していく。
 紗枝自身、周子に指示されるがまま行った儀式であったがここまで効果があるとは思っていなかった。

「ああ……ぐぅ……あああ……」

 呪文も終盤に差しかかり、苦悶の声もかなり人間らしいものへと戻っていた。
 その様子に紗枝は自分の行った儀式が完全に成功したことを確信し、内心安堵する。



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