過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
1- 20
501: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/12/08(火) 00:46:10.65 ID:OBJgOl+No

 それだけでも無視できない、とても危険な存在であることがアーニャにはわかる。
 だがそれを社長は言下に放っておけと言うのだ。
 あんな猛獣よりも危険な女を放置しておくということが、アーニャには理解の範疇を超えていた。

「まぁ……あれは突っついた方が損をする、と言う手合いでもあるわけだからねぇ。

とにかく絶対に『あれ』を追おうなんて考えちゃだめだよ。

彼女については、一応私たちで何とか対策は講じておくからさ」

 アーニャは思った。
――その『私たち』には私は入っていない。

 この『プロダクション』を守るために戦っているのに。
 この街を守るために戦っているのに
 それなのに、その守るべき人たちから守られ、自分は何もせずにいる。

 それは今回の不始末を糾弾されるよりも、アーニャの身を苛む。

――私は、皆を守れる力を持っているのに。

 まるでこれでは、暗に役立たずだと罵られているようだ。
 アーニャはそんなことは思ってはいないが、それに近い感情を抱く。
 次こそは、あの義手の女を打倒して見せると、わが身に代えても倒して見せると思う裏腹に、守りたい周囲の人々はそれを制止していた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
833Res/856.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice