過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 00:47:40.80 ID:OBJgOl+No
そして社長が言い渡す処置はアーニャにとっても安易に予想できること。それは決して納得のいくということではない。
もっとも避けたいことが故に、最も容易く予想ができるのだ。
彼女は齢15にもなる少女であるが、自由意志を持つアナスタシアと言う存在は赤子同然であり、それでいて持っているものが限られていた。
「アーニャ、君はしばらく『ヒーロー』としての活動は控えたまえ。
たまには大人しく、普通の生活だけをしているのも悪くはないんじゃないかな?」
その言葉はアーニャの予想通りであり、彼女にとっての最悪が社長の口から紡がれた。
「…………」
アーニャは何も言わない。
だがアーニャのその表情から社長はある程度の感情を読み取ることができた。
「まぁ永続的なものではないし、完全に『そういったこと』から離れてみるというのもいい機会だよ。
バイトだってあるだろうし、君はもう少し『普通』の生活をしてみるのがいいだろうしねぇ」
社長はこの会社の責任者としてこの決定を覆すことはできない。
故に何の慰めにもならないであろうが、こうした言葉しか紡ぐことができなかった。
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