過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/12/08(火) 01:05:11.73 ID:OBJgOl+No
だが、それでも自分と明確に違う『他者』に対して、奇異の視線を向けてしまうことは一種の本能である。
差別しているわけでもない、排斥しているわけでもない、だがそこに悪意はなくとも『目を引く』というのは被対象には負担をかけるのだ。
一昔前までは外国人と言うだけで向けられていたこの視線は、現在その方向を変えていたのだ。
みくは獣人である。最近ではちらほらと目にすることも多くなったある意味ポピュラーな『他者』である。
その耳は特徴的で、彼女のアイデンティティでもある。
だがそれでも、自分の誇りであっても、視線と言うものは人を疲労させる。
だからこそ、みくはたまには休みたかったのだ。その視線から逃れ、『普通』の女の子でいたかったのだろう。
「なんて……こんなところね」
と、そのような推察をしたのあ。
みくは口には出さないものの、実にわかりやすい性格をしている。
それでもここまで察することができるのは、のあの観察眼をもってしてなのか、それとも二人の絆によるものなのかだろう。
「みくも……苦労しているんですね」
「それよりも……」
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