過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/01/16(土) 19:32:51.35 ID:Ah1rtJBzo
ちなみに未央にも頼んではいたのだが、アーニャのことに関して調べるのは乗り気ではなかったようだ。
周子としても無理に頼むつもりもなかったので、今この場に未央はいない。
それも仕方のないこととして周子は話を進める。
「候補?例えば?」
「えーっと……とりあえず竜の姿ってことで、竜族について少し洗ってみたわ。
メアリーの件である程度は調べたことがあるし、心当たりとしてあるのは二つ」
沙理奈は指を二つ立て自らの唇に押し当てて、もったいぶるように妖しく笑う。
「魔界では竜族はもうほとんどいないけど結晶、特に氷の竜の種族は存在するわ。
その一族の長のリンドヴルムは今も存命してるらしいってのを聞いたから部下に頼んで連絡を取ってみたのよ」
「まぁ、幸先がよさそうやなぁ」
周子の隣の紗枝はのんびりとした口調で言う。
紗枝としてみれば今周子が隣にいるこの状況の方が重要であり、アーニャのことについてはそこまで気にかけていないようだ。
一方で紗枝不在の京都はかなりてんやわんやな状況であるのだが、それを彼女が知るのはしばらく後のことであるし、別の物語である。
「所はノースヘル。ニヴルヘイム州。アタシの部下のインキュバスであるエクスタシー汁田くんが、氷狼や野生のスノーゴーレムに追い掛け回され、苦労してたどり着いく。
そこには巨大な竜の姿があったのです」
語る口調は、他人事。
部下の苦労を茶化すように沙理奈は語る。
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