過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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665: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 19:49:24.37 ID:Ah1rtJBzo

 『ウロボロス』の目的はただ一つ。周子はそれを理解していたが、一応質問する。
 もしかしたら、目の前の怪物の中にまだ『アナスタシア』が残っているかもしれないということに賭けて。

「周子さんは解ってるでしょう?

『ウロボロス』が何なのかを。

ワタシは、それで『願い』を叶えるだけ。この狂った世界を正さないとね」

 張り付いたようにニヤリと嗤う顔はこれまでのアーニャとは違い、不気味に白く見える。
 その願いは始めこそ純粋なものなれど、精神は蛇の毒でねじ曲がっていた。

「そう……アーニャはもう、いないんやね」

「なにを言ってるんです周子さん?

ワタシが『アナスタシア』ですよ」

 もはや抑えきれなかった。自らが気にかけていた子の顔で醜く笑うその姿を、周子は見ていられない。

「黙って!」

 無意味だとわかっていて、周子はアナスタシアを燃やし尽くす。
 骨さえ残さぬ業火によって焼き尽くされたはずなのに、当然のように手ごたえなどない。

「周子ちゃん!?」

「ごめん……、さすがに我慢できなかった」



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