過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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694: ◆PupFZ5BZvyzZ[sage saga]
2016/02/03(水) 22:06:56.48 ID:H+PnEL/o0

 エボニーコロモは最早その場を動かぬ。コンマ五秒後、大質量が衝突! ……おお、見よ! エボニーコロモ健在! 巨大甲羅をガッチリと受け止めている!

「ヌウーッ……」

 エボニーコロモは歯を食いしばった。無表情な黒子ヒーローマスクの奥では、オニめいた形相に汗が幾筋も流れ落ちる。
 スーツ内蔵筋力増強装置のリミッター解除は禁じ手に等しい裏技だ。常人の10倍を上回るヒーロー筋力を得られるが、最悪の場合、全身粉砕骨折して死ぬ!
 故にエボニーコロモの判断は早かった。ヒーローとしては小柄な体躯に、神話時代の英雄を思わせる気迫が満ちた。

「フンッ……トゥオーッ!」

 シャウトと同時に巨大甲羅は地面と垂直の形に持ち上がり、次の瞬間にはアスファルト路面に裏返しで叩きつけられていた!

「グワーッ! ……ハハッ、やった。あとは任せる」

 仰向けで全身こむら返りじみた激痛に悶えながら、エボニーコロモは空を見上げた。赤い太陽は……否、直径2メートルほどの火球は、未だそこにあった。
 火球は狙い定めるように小刻みに数回揺れると、ジャベリン形状に変化し急速落下、腹を見せるサイバー甲羅の中心に深々と突き刺さった!

「ARRRGH!?」

 サイボーグカメ獣人が悲鳴を上げ、もがいた。甲羅は半ば地面に埋まり、自力では満足に動けぬ。腹の上で人型に変化した炎を振り落とすことも当然不可能。

「ARRRRRRGH!」



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