過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆PupFZ5BZvyzZ
[sage saga]
2016/02/03(水) 22:15:49.83 ID:12lMyB4a0
エンブレムの正体、それは可愛らしい子犬ではない。キツネの死骸を奪い合うように貪り食らう、おぞましき双頭の狂犬である。オルトロス機関。
ツインパピー・エレクトロニクスは、表向きにはルナール社と提携関係にあり、サイボーグやドロイド制御用の電子基板を製造・供給している。
だが、その裏の顔こそは反ルナール組合の盟主、神出鬼没たるオルトロス機関であり、時折こうしたルナールへの武力攻撃を行っているのだ。
「あっ、コレ……またオルトロス?」
「ああ。何となくそんな気はしてたが、いい加減ウンザリしちまう」
いつの間にか手元を覗き込んでいた洋子に、黒衣Pはパネル残骸を押し付けた。オルトロスは彼にとって憎き敵であるが、ここまで来ると憎悪も褪せるような気さえする。
二月に始まったオルトロス製改造獣人によるルナール襲撃事件は、二ヶ月も経たぬ内に五件目となった。さらに言えば、四件目は本件と同時進行だ。
「こんな短期間で、よくこれだけの改造獣人を揃えられたというか、何というか……」
洋子の驚きも無理からぬことだ。獣人は人間より強力な種族であり、特に改造素体として有用な戦い慣れした獣人は、殺すも捕らえるも困難を極める。
市井の獣人であれば交戦リスクはいくらか下がるだろう。だが、その場合には市民に害を成す者をアイドルヒーロー同盟が見落とすことはないはずだ。
「闇ルートで流れてきた住民タグ無しが、そのまま闇に飲まれたか? ……厄介な、どれだけの数が入ってるのかも把握できてねえッてのに」
黒衣Pは短い黒髪をバリバリと掻いた。果たして今後も改造獣人事件は続くのか。場合によってはシロクマPを通じて獣人コミュニティを調査せねばなるまい。
少数者への干渉となる行為は、たとえ市民を守るためといえどもヒーローとして望ましくない。黒衣Pは不機嫌に唸った。
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