過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆PupFZ5BZvyzZ
[sage saga]
2016/02/03(水) 22:44:31.79 ID:H+PnEL/o0
「現状、サイボーグ体を確認できていないのはヘビ獣人だけだ。ソイツを見つけ出してマークする。王子は絶対に現れる」
「ヘビ族のヤミヅチは狡猾で慎重な男です。王子と真っ向やり合わない限り、まず死ぬことはないでしょうね」
イツキも同意。だが、まだ不足。そもそもどうやってヤミヅチを見つけ出すのか? 遥かに目立つライオン獣人さえ、彼女は見つけられなかったのだ。
「……ヒノワ・ストリート。協力者の知性が高いなら、王子に有利なキリングフィールドを拵えて獲物を誘い出すこともできるだろう」
シロクマPの調査では、猛獣のケンカめいた咆吼に関する証言はヒノワ・ストリート一帯に集中していた。十中八九間違いない。
イツキもまた確信。そして同時に湧き上がった不安を吐き出した。
「もし、とっくにヤミヅチが仕留められていたら? 王子に繋がる手がかりも全部なくなって……」
「……オルトロス機関は強欲で無慈悲だ。ヘビ獣人を仕留めたら、王子を見逃しはしないだろう。無論、そのための準備も欠かすまい」
神出鬼没たるオルトロス機関の拠点を、黒衣P達は未だ掴めていない。それはすなわち、最悪の可能性を示唆している。
もし王子が捕らえられれば、サイボーグと化してルナールへの攻撃を始めた時こそが彼を連れ戻す最初で最後のチャンスになるであろう。
「大丈夫! 私が見つけるよっ!」
難しい話はあまり得意でないため黙っていた洋子であったが、彼女が不意に発した声はシリアスに傾きすぎた空気を振り払った。
黒衣Pはやがて笑い出した。そうだ、おあつらえ向きの能力が洋子にはある。かつて彼を失意と堕落から救い、今日イツキの純潔を守った力だ。
「……ハハハッ! ……そうだったな! それじゃ洋子、頼めるか?」
「任せて! バーニングダンサー、これより協力者とともにヒノワ・ストリートの探索に向かいます!」
洋子は小ぶりなリュックサックを掴み、玄関を飛び出していった。イツキも後に続いた。事務所の中には黒衣Pただ一人。
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