過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
1- 20
820: ◆lhyaSqoHV6[sagasage]
2016/02/25(木) 08:22:06.01 ID:rhio0V+5o

お代わり得た後の仁美は、暴食のカースもかくやといった食べっぷりを発揮していた。
浅漬けを食べ、白飯を食べ、それらを汁で流し込む。
鯖煮を分け、皿に溜まった味噌を塗り付け、一度白飯の上に乗せたうえで、一気にかき込む。

ともすれば、「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」といった擬音が聞こえてきそうなほどだ。


仁美「(ああ、美味しかった……ご馳走様でした)」

やがて米の一粒も残さず膳を食べ終えた仁美は、茶碗の上に箸を揃えて起き、両手を合わせる。
そして、やおら立ち上がると、少女の元へ歩いていく。

仁美「ご馳走様でした、おいくら?」

少女「日替わり定食は、500円になります」

仁美「(っ!! わ、ワンコイン! このクオリティで、ごはんお代わり無料でワンコイン!)」

仁美「それじゃあ、これで」

少女「500円丁度ですね、お預かりします」

少女から食事代を聞いた仁美は、本日何度目かの驚愕を味わうが、気を取り直し会計を済ませた。


少女「ありがとうございましたー、またお越し下さいませー」

勘定を終えた仁美は満足気な様子で店から出ていこうとするが──

松風『ちょっと待てよコラァ!!』

入口の引き戸の取っ手に手を掛けたところで、松風の怒声が響いた。


仁美「うわっ……なによ松風、大きな声出さないでよ」

松風『仁美お前……ふざけるのも大概にしておけよ!?』

仁美「……エ?」

松風『「エ?」じゃねーよ! なんで何言われてるか分かんねえって顔してんだ!!』

──そもそも、仁美は吸血鬼の祖を狩るためにここに来ていたはずだ。
食事に夢中になるあまり目的を失念していたのか、仁美と共に祖に挑む気構えで居た松風の怒りもむべなるかな。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
833Res/856.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice