過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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84: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 01:35:27.51 ID:NGKYIe+ko

 そう言いながらも義手の女は両腕の義手のセーフティを外す。
 視線は一切アーニャからそらさず、意識を一点に集中する。

 そんな中で、アーニャがゆっくりと立ち上がり始めた。
 何かをぶつぶつと呟きながら、顔を下に向けたまま。

「あー……これは、『暴走』かしら?」

 途端に苦虫を潰したような表情になる義手の女。
 彼女にとって、敵が死に際に『覚醒』して新たな力を得ることはたびたびあることであった。
 それさえも踏みにじって、完全に相手を屈服させ相手の顔を絶望に染め上げることこそ彼女の愉しみでったのだ。

 だが『暴走』となれば話は別だ。
 感情さえ無くしただの獣と化した敵はその時点で表情には絶望も苦悶さえも浮かばない。
 彼女の道楽の対象外になってしまうからである。

 彼女にとって『暴走』した相手はただ面倒くさいだけでしかなく、見返りのないモチベーションの上がらない敵となってしまうのだ。

「こうなったらしょうがない。

少し様子見て、面倒なら撤退するのが賢明ね」

 義手の女はアーニャを注視したまま、両腕を構える。
 実のところ彼女にとっては『殴った』方が強いのだが、こういった得体のしれない相手には距離のとれる攻撃の方が様子見という面でも有効である。



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