過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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86: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 01:37:25.69 ID:NGKYIe+ko

「てっきりそれは天使の翼かと思ってたのだけれど……竜の翼だったのねぇ」

 アーニャの背から生える水晶の翼には、羽毛のような柔らかさは一切ない。
 細やかな結晶細工の翼は竜燐の一片一片さえも形作り、武骨さと同時に空気さえ凍り付かせるような輝きを放っていた。

「なんて……どうでもいいのだけれども」

 芸術や風景に何の感傷もない義手の女にとってクリスタルの竜翼などさして気になる存在ではない。
 問答無用で量の義手の指先からマシンガンの弾を打ち出し、咆哮するアーニャを蜂の巣にする。

 それだけであっけなくアーニャは肉が飛び散り、血が散乱する。
 通常ならばそれだけで十分であるが、義手の女はなおも容赦はしない。
 両の手首が逆方向に折れ、開いた手首から覗くのはグレネードランチャーの銃口。

 ポンと気の抜けるようなランチャー特有の音と共にアーニャの体にそれは着弾。
 轟音と爆炎が巻き上がり、一瞬のうちにアーニャのいた場所は焦土と化した。

 義手の女は肘を曲げて腕を軽く振る。
 すると肘の切れ目からばらばらと先ほど撃ったマシンガンの空の薬莢が落ちていく。

「様子見としては、こんなものかしら?」



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