過去ログ - アローンインマイプリズン
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15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/04(土) 02:03:30.85 ID:kTmzGD6d0
 この時の俺は…… もしかしたら僅かに残った人間性に突き動かされていたのかもしれない。
 02の制止を振り切る。

「――任務の範疇だ。言ってみろ人間」
「お前らの飼い主はやがてこの国の人間を全て殺す!」
「荒唐無稽な話だ」
「いいや、これは真実だ。お前らはその為に作られた捨て駒だ」
「――ほう、それで?」
「お前らは知らないだろうがな、お前らの飼い主は、実質的に政府を牛耳る飼い主は――
――お前らと同じ化物だ」
「なんだと……?」

 荒唐無稽な話だ。偽りそのものだ。
 俺たちを扇動しようとしているに違いない。
 しかし俺はその先を促していた……

「戊辰戦争の際に某帝国が秘密裏に新政府側に送り出したサイボーグ…… それがあんたらの飼い主だ。
奴は帝国に飼いならされた従順な飼い犬だ。
帝国はこの国をやがて支配しようとしている。その為に送り出されたのがあんたらの飼い主だ。奴が実権を握った以上、俺たちが決起しなければいずれこの国は滅びる。浄化されるだろう!」
「つまらない話だ。だとして、俺たちに不利益は一つもない」
「馬鹿を言うな! 奴はやがて帝国に戦争を仕掛けるだろう……!
見せかけの戦争だ。
わざと敗戦させるようにして、そうして帝国にこの国を支配させるだろう!
そうなれば俺たちは奴隷と同じ。
お前たちもただでは済まないだろうな!」
「――どういうことだ?」
「お前たちは捨て駒だ。戦争の道具だ。正当な理由付けの為に戦争に送られるだろうな。全責任を被ることになるだろう。
世界を欺く、その為だけの道具、ただの犬死にだ!」
「犬死にだと?」
「ああそうさ! お前らの飼い主様は帝国に戦争をしかける! その際にお前らはこき使われて、正義の戦争という題目を帝国に与える為の道具になるのさ!
もちろんお前らは全員死ぬ! 無駄死にだ!」

 傷ついた体を抑えながら、男は必死にまくし立てる。




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