過去ログ - まったく、小学生は最高だぜ!!  百合ver
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20: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/04/05(日) 16:11:02.56 ID:UROCsVvH0
冷蔵庫にあった卵で目玉焼きをつくり、昨日のシチューを温める。
食パンにいちごジャムを塗って、きっちんの椅子に机に溺れるように座って待つ少女の前にお皿を置いていく。

それを当たり前のように食べていく少女。
行儀よく食べる姿は、育ちの良さを感じた。
どうして、冷静に朝食なんてものを作っているんだろう。
食欲はあまりなかったので、少しだけパンをかじった。

「そう言えば、あなたお名前は?」

落ち着いた脳が、ふとそんなことを聞きたがる。

「ゆり」

「ゆり……」

どこにでもいる少女の名前。
どこかで聞いたことがある。
どこだったか、思い出せない。
普遍的な名前。

ゆりちゃんはお家どこなの?
と聞こうとしたが、昨日のようにはぐらかされると思い、喉元に出かかったものを飲み込む。

「同じ、花の名前なんだ」

そう言えば、彼の名前にも花の文字があったっけ。
彼はどこに行ってしまったのだろう。
みんな、どこへ。
それとも、私がいなくなってしまったのだろうか。

「綺麗な名前だね」

自然と会話の流れで言った言葉だった。
少女は、そこで初めて意表を突かれたように驚き、
悲しそうに笑った。


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