16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/05(日) 18:15:34.67 ID:lE2tgw5So
「じゃあ海未ちゃん、ことりも洗ってよ」
「はいはい。髪は洗ってましたから、」
「背中だけじゃなくって、今日は全部です」
「……勘弁してください」
振り向いた、腕の付け根まで白く汚したことりが私を強い目で見ている。
視線を下げるとことりの胸元や水滴の滑り落ちる脚などに目移りして、
私は浴槽の縁ばかり見つめてしまう。
金属製の持ち手に自分の顔が歪んだ形で映っていて、
今の自分自身にぴったりはまるようだ。
するとことりが私の頬を両手でつまむ。
「あに、すうんでふか」
「……にっこにっこ、にー」
真顔だった。
「それは、ちょっと、違いませんか?」
うるさい、海未ちゃんのばか。早くことりのこと洗ってよ。
ことりは私の腕をぐいと引っ張り、イスから無理に立たせると、ぽすんと着席する。
最近ことりは私と居るとすぐこんな顔をする。
こうなったらこの子はいうことを聞かない。
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