226: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:07:06.80 ID:J9xc92Cgo
お嬢様「そ……そもそも麻薬みたいな物質が薬に使われてるなんて信じらんないわ!」
女教授「結構あるのですよ?例えば咳止めの【リン酸コデイン】は、直接【モルヒネ】から合成されてます」
227: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:08:27.88 ID:J9xc92Cgo
女教授「モルヒネは、人の神経細胞にある【オピオイド受容体】というものに結合することで鎮痛作用を示すのです」
女教授「オピオイドとは『モルヒネ様物質』という意味で、脳内麻薬とも言われる『βエンドルフィン』などもこのオピオイドですよっ!」
228: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:09:46.97 ID:J9xc92Cgo
女教授「……お、おほんっ!では話を変えましょう。次は【DNA】に作用するお薬です♪」
真面目「DNA……?さっきの後だと何だか怖いです……」
229: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:10:44.63 ID:J9xc92Cgo
女教授「次に紹介するのは【フルオロウラシル】です。このお薬は2種類の作用でDNAの合成を抑えるのですよっ」
女教授「ひとつ目は、DNAのTの元を作る【チミジル酸シンターゼ】にくっついて邪魔をし、DNAの材料を減らす作戦です♪」
230: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:11:33.05 ID:J9xc92Cgo
女教授「では最後に【抗原】に効く……というより、人工的に合成された抗体【モノクローナル抗体】についてお話ししましょう!」
真面目「人工的に合成された抗体?抗体って、遺伝子が変化することで作られるから人工合成はできないのでは?」
231: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:12:36.49 ID:J9xc92Cgo
女教授「その後は作成したハイブリドーマから目当ての抗体を生産するものだけを選び、作られた抗体にラベルをつけて完成です♪」
お嬢様「でも副作用とかないの?」
232: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:14:15.13 ID:J9xc92Cgo
女教授「しかし、近年ではハイブリドーマを使わない【ファージディスプレイ】という手法も確立されてきたようです」
真面目「ファージ?ってなんですか?」
233: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:15:54.36 ID:J9xc92Cgo
女教授「得られたファージを再び大腸菌に感染させて増やすことで、どんどん抗原により強く結合できるファージを選りすぐれるのです♪」
真面目「メモリー細胞が高頻度変異を起こして、免疫グロブリンを進化させるのと似てますね」
234: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:16:55.59 ID:J9xc92Cgo
女教授「私達は核酸やアミノ酸などの有機物と、少量の無機物からできています」
女教授「人のゲノムの役割やタンパク質の構造など……そういったものはあと数世紀も経てば完全に理解され尽くされるでしょう」
235: ◆NSr7d3y3ORk4[saga]
2015/04/21(火) 00:18:01.66 ID:J9xc92Cgo
お嬢様「つまり……『科学を理解したからって、人間を理解した気になるな!』ってこと?」
チャラ男「ついさっき似たよーなことを言われた気がするぜwww」
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