過去ログ - 提督「…」赤城「…提督、ここは遠征の予定が入っていますよ」
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49: ◆DpM/5nZU1E[saga]
2015/04/07(火) 22:34:27.89 ID:ARygrwgd0

気持ちの悪い脱力感を追い出したい
というよりも夢であってほしい、そんな気持ちがあったのだろう
俺は執務室の隣にある寝室のベッドに身を預けた

暗いくらい部屋の中
起きてるのか起きていないのか
夢か現かもわからない世界
覚醒したはずの五感で一番初めに感じた触覚
誰かが俺の頭を撫でている
右に転がり、上を向く
視線の先に沈んだはずの彼女の姿を捉えた
暗くてよくわからない、もしかしたら人違いかもしれない
俺は愛しい彼女の名前を呼ぶ

「赤城さん…」

「はい、提督」

優しい声が耳をくすぐる
きっと夢なのだろう
彼女への後悔が見せた甘い悪夢なのだ
しかし俺はあえて乗ってやろうと思う
これを機に彼女から卒業しよう
もしかしたらこれは、俺を心配した彼女が見せた夢なのかもしれない

両手を彼女の腰に回し、腹部に顔を押し付ける

「提督…」

困ったこえで俺を呼ぶ彼女
しかし撫でる手が止まることは無い
俺は顔全体で彼女の柔らかな体躯を感じる
尾行をくすぐる甘い匂い

まどろみの中で俺は言葉を紡ぐ
それは謝罪
死んだはずの彼女に謝罪をして、きれいさっぱり忘れたいという下衆な思惑があるかもしれない
本心かもしれない
中途半端な気持であるが、出てきたものは仕方がない

彼女はきっとこう言うだろう

「情けないですね…」

そう言った彼女は、まるで外敵から俺を守るように包み込む
両手で俺の頭を包み込み、顎を乗せる

「甘えん坊さんなんだから…」

ここで俺の意識は途切れた
柔らかな彼女と甘い香りに包まれた俺の寝顔は

きっと泣き顔


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