過去ログ - 退廃した世界で -SS速報VIP

過去ログ - 退廃した世界で

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42:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:26:44.31 ID:w4olXBvP0
「あなたは、ここは――？」

　俺はあの男に騙されて、それで今殺されようかという瞬間であったはず。
　俺は助かったのか？　
　それにここはどこだ？　俺がいたあの森の中じゃない。

以下略

43:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:29:52.83 ID:w4olXBvP0
「私はククリ。フーリーのククリね、よろしく――」
「――フーリー？　それは一体」

　今度は俺が首を傾げる番だった。
　女の口から聞きなれない単語が発せられる。それにククリという名前もコロニーじゃ聞いたことのないような珍しい名前だ。

以下略

44:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:32:50.45 ID:w4olXBvP0
　ククリという女に助けられてからしばらく経った。
　木造の簡素な小屋の中には、現在俺と彼女と、そして――

「よう、大丈夫かあんた？」
「危ないところだったな」

以下略

45:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:36:24.86 ID:w4olXBvP0
「それで――　シンはコロニー？　だかなんだかの人間って聞いたけど」

　そして重要な話はもう一つ。

「はい、皆さんはコロニーの人間ではないのですか？」

以下略

46:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:39:13.08 ID:w4olXBvP0
　なんてことだ！　コロニーの外にも世界があったなんて！
　これは一大事だ……　俺は世紀の大発見をしてしまった！
　興奮が収まらない。
　それで後頭部がまた痛み出してきた……　それほどだ。
　これは記録しないと！

以下略

47:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:42:41.59 ID:w4olXBvP0
「――なるほど、シンはあの廃墟みたいな街に住んでいるのね」
「はい――」
　
　俺は自身の身分についてようやく三人に全てを伝え終える。

以下略

48:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:46:54.23 ID:w4olXBvP0
　差別……　どうしてだ？
　こんな退廃した世界で。
　いや、こんな世界だからこそなのか。

「だから拠点をいくつか作って、そこを行き来しながら生活しているの。狩猟や採取をしたり、人間が出したジャンク品や大昔のお残しをいただきながらね。

以下略

49:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:49:58.99 ID:w4olXBvP0
「――あんたはいい奴だ……　だが、よそ者が受け入れられないのはどこも同じだ。
きっとそこでも問題が起きる」

　しかし、男の一人はそう言って自嘲気味に笑う。

以下略

50:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:53:19.11 ID:w4olXBvP0
　あっという間に時は流れていく。

「――シンはこれからどうするの？」

　長い沈黙があって、それを破ったのはククリだった。

以下略

51:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:55:41.59 ID:w4olXBvP0

　そして更なる衝撃。

以下略

52:名無しNIPPER[saga]
2015/04/11(土) 05:59:11.53 ID:w4olXBvP0
　俺とククリの端末が急に光りだして、そして――

「――全ての鍵を集めて、私をどうか助けてください」

　俺と彼女の端末の画面には再びあの女が。

以下略

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