1: ◆xu8Xt.iUaY[saga]
2015/04/09(木) 02:28:28.34 ID:ZwQM5IPE0
緑の生い茂る南洋の島
70年前、ここで戦いがあったことを覚えている者はほとんどいない
この地を守り、その先の、
水平線のかなたの母なる祖国を守ろうとした男達はいまも静かに眠り続けている
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2: ◆xu8Xt.iUaY[saga]
2015/04/09(木) 02:29:50.28 ID:ZwQM5IPE0
中尉「兵長、確かに日本の船だったのだな？」
兵長「はい、日の丸です！間違えるはずがありません！」
中尉「ようやく来てくれたか・・・・・内地に戻れたのはまだまだ一握りの兵だけだ。今度はどれだけ引き揚げてもらえるか・・・・・・・」
3: ◆xu8Xt.iUaY[saga]
2015/04/09(木) 02:31:28.41 ID:ZwQM5IPE0
この島への米軍の砲爆撃が終わってから、風の便りに終戦を知った
無人島だったこの島に上陸したのは一個歩兵大隊で、近くのレイテ島への連合軍上陸に際してこの島から敵上陸艦隊の規模を報告する手はずだった
しかし、このスリガオ海峡では海戦こそ起きたものの輸送船団が現れることはなく、我々は敵の艦載機から逃げるようにしながら遊兵として1945年の8月を迎えた
4: ◆xu8Xt.iUaY[saga]
2015/04/09(木) 02:32:26.40 ID:ZwQM5IPE0
兵長「中尉！中尉は身支度を整えられないのですか？軍刀などは手元に置いておけば・・・・・」
中尉「いや、俺は指揮官だからな。全員が無事に内地への船に乗り込んで初めてこの島を後に出来る
俺にはかまうな、先に行って待っていろ」
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