過去ログ - 睦月「私は最強だー!」 上城睦月「艦娘?」
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20: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/04/09(木) 19:20:01.71 ID:JrWdd+YU0

「こうして最期にお姉ちゃんに会えたから、もういいの・・・。早く逃げて・・・」

「なっ、何を言ってるの・・・?」と祥鳳。

「お姉ちゃん・・・。あの時会えて、本当に嬉しかったよ・・・。
艦娘じゃなくなっても、ずっと私のこと応援してくれるって言ってくれたとき、これからも頑張ろうって、思ったんだ・・・」

瑞鳳は静かに話し始めた。

「でも、提督に聞かされたの。私たちは所詮ただの兵器だって・・・。役目が終わったお前達はもういらないって・・・」

「馬鹿なこと言わないで! ここから逃げ出せば、私達ずっと一緒に暮らせるんだよ!」

「私、ホントは人間じゃないんだよ・・・。人の中で生きていくなんて、無理だよ・・・!」

絞り出すように胸の奥の苦痛を吐き出すと、小さな少女は静かに頭を傾けた。

その少女の姉は暫く黙っていた。

だがやがて、

「瑞鳳、聞いて・・・」少女の肩を抱き、祥鳳は話し始めた。
その目には強い意思が宿っていた。艦娘として戦っていた時以上の、強い意思が。

「私も戦えなくなった時、おんなじこと思ったよ。運命に抗うことなんてできないんだって・・・」

「・・・お姉ちゃんも?」

「でも、それは違うって、『あの人』は教えてくれた。誰でも、運命と戦うことはできるって」

祥鳳の脳裏には、傷つきながらも戦い続けた紫紺の戦士の記憶が強く焼きついていた。

その戦士の強さは、彼女にも受け継がれていた。そしてそれが今、妹の心を支えようとしていた。

「お姉ちゃん・・・」

「瑞鳳、一緒に運命と戦おう。大丈夫、私がそばにいるから。ねっ?」



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