13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/10(金) 01:31:08.67 ID:qg5Ptqqq0
「…お邪魔しまーす。」
「ああ、適当に寛いでくれ、ってそういう時間帯じゃないな」
おれと春香は向かい合わせの椅子に座り、春香はゆっくりと口をひらいた。
「プロデューサーさんは、たぶん超能力だとか霊だとかは信じていないと思います」
「うん、そうだな」
「小鳥さんが言っていた『スタンド』というのはその一種だと考えて下さい。それはほとんどの場合、一人につき一体宿ります」
「そんな話きいたこともなかったな、若い子の間で流行っているのか」
「そちらの世界では漫画になっているようですね。だけど、こっちでは違うんです」
「んっ、どういうことだ」
「平行世界というのは聞いたことがあると思います。簡単にいえば、もしもこうだったらどうなっていたのかという可能性の分岐です。
つまり、プロデューサーさんは『スタンドの持っていない世界』から『スタンドの持っている世界』にきてしまったのです。
試しに違う世界の春香さんを連れてきますね」
有無いわさず、春香はそっと立ち上がって、テーブルの上の新聞紙を手に取り、頭からかぶった。
そして、彼女の姿はどこにも見えなくなったのだった。
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