36:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 17:27:29.30 ID:Mi5W6RuS0
いや、春香なのはいいんだ、
この春香はどの『春香』という話である。
ややこしいことに、今のところ三人の『春香』を知っているのだから。
「誤解のないように言っておきますね。
『わたし』はもともとのここにいる天海春香です」
今、掛け値なしに、心臓が数拍の間、止まった。
「…って、って、なんで春香がそんなことを知っているんだ!」
彼女は自分のぷっくりとした唇にすっと人差し指を当てた。
「あまり、大きな声をだすと人がきちゃいますよ。
…それはですね、あの世界の彼女が異なる世界に来るとき、彼女はその世界の『わたし』と記憶を共有するんです。それも、彼女のスタンドの能力」
『春香』は屈みこむようにして、顔を近づけてくる。
彼女の、焼いたクッキーのような甘い吐息が、耳もとにかかる。
「プロデューサーさん、どうか彼女を見損なわないで、あげてください。
彼女は今でも助けを必要としています。
もし彼女が救われれば、ほかの平行世界の『わたし』も救われます」
彼女は、おれにしなだれるようにして、囁いた。
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