過去ログ - 生真面目勇者とふわふわけんじゃ
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31:名無しNIPPER[saga]
2015/04/20(月) 11:36:45.34 ID:c/cYx8lHO

【魔王】


ギイイ……

重い鉄の扉を押す。玉座には、豪奢な甲冑に身を包んだ美男子がいた。

魔王「何用だ」

勇者「勇者としての務めを果たしに」

魔王「良かろう。部下は全員、既に安全な場所へ退避している」



魔王は重い腰を上げた。甲冑がガシャリとなり、僕たちを威圧する。

魔王「私も覚悟は出来ている。今日の成り行き如何では、民の為に首を晒すことにもなるだろう」

勇者「魔王と言えど、立派な王様なんだね」

魔王「ふふ、人の身にもそう映るか……?」

威圧感は保ったまま、しかし嬉しそうに笑みを見せる魔王。




魔王「では、問おう。勇者としての務めと言ったが、勇者とは何だ?」




魔王は問う。
僕は、良くも悪くも生真面目な人間だ。そんな僕なりに、この旅に答えを出そう。

けんじゃ「ゆうのもの……」

勇者「勇って、なんだろう……勇ましさ……」

違う。勇ましさそのものは、何も救わない。

けんじゃ「まおとこ……」

勇者「へ? まおとこ? ああ、マ男?」

けんじゃ「うん」

勇者「いや、間男はちょっと……確かに勇気のいる事だけどさぁ」

けんじゃ「ゆーしゃっぽくない」

勇者「ごめんなさい、分からないです。たぶん、只の大義なんだと思います」

魔王「大した事ではないと?」

勇者「はい」


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