過去ログ - 一ノ瀬志希「桜のじゅうたんで見た、シンデレラの夢」
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8: ◆Freege5emM[saga]
2015/04/11(土) 18:44:13.67 ID:l8CB/p1+o

●07

『フンフン……う〜ん、これが春の香りかー! むっはー、なんかテンション上がってきたー!
 あたしの知らない世界と匂い、楽しー♪
 これもキミがあたしを連れ出してくれたおかげだね! やーるぅー♪』

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『キミが連れて行ってくれるところは、どこもキョーミ深い! 実にオモシロイ!』

キミと出会うまでのあたしにとって、世界ってモノは、
自分の気まぐれに任せて切り開くものだった。

誰かが先導してくれる時もあるけど、そーゆー人をあたしは追い越しちゃうんだ。

『この景色、記憶に焼き付けた! これでいつでも思い出せるよー』

キミと歩く世界は、あたしにとって初めての道連れ付きの旅だから、
一つ一つの瞬間が、ココへとてもビビッドに刻まれてるんだよ。

ほーら、特別にポンポンすることを許してあげる♪ 文明開化の音がするかもよ?



そーやって、キミとあ〜だこ〜だ寄り道しながらアイドル道を走り回ってた。
ずっとそうやって純粋に楽しめるかな、と思ってたけど。

ああ、3位かぁ。
シンデレラガールの座が、あと少し。
目に見える。手に届きそう。

でも、同じその夢を――たった一足のガラスの靴を目指しているコたちは、
もしかしたら、あたしよりも……?



今までは、ただキミとアイドルを楽しむことに集中できてたけど、
こーゆー位置に来ちゃうと、欲が出てきちゃうんだよね。
あんな遊び半分でアイドルやってたあたしが、エライ変わり様だよ。

だけど、同時に……本気になるのをためらう気持ちもあるんだ。
ほら、だってあたし、何にしろほかの人に後れを取ったことないから、さ。

本気でやって負けちゃうのが、コワいかなって。
これから試されるのは、キミと出会ってからあたしがやってきた経験だから。
あたしのなかでキラキラしてたまらない瞬間の全てだから。



久しぶりに、逃げ出しちゃうかもしれないね。
自分の好奇心だけが可愛くて、そのために人をぶん回してばかりだった頃に、戻っちゃうかもね。

それは、イヤだなー。
きっと、負けちゃう以上に悔しい。



だから、あたしが逃げ出したくなっちゃったら、
あたしをキミの手で捕まえておいて欲しいな。

そしたら、あたしはまたアイドルを楽しめるから。
この夢の様な時間を、キミと歩き続けられるから。


(おしまい)



これから正念場の志希に、改めてあなたの一票をお願い申し上げます





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