過去ログ - 真姫「私だけの」
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171:名無しNIPPER
2015/04/17(金) 22:56:57.86 ID:VouUcVWhO
――――――



『……もしもし』

真姫「……にこちゃん?」



電話帳からその相手を選んで、通話ボタンを押した。
にこちゃんが電話に出たのは、それから10コール以上してから。

それ以外に誰がいるのよ。
いつもよりも低いテンションで、にこちゃんはそんな風に答えた。


真姫「……えっと」


様子の変なにこちゃんの声を聞いて、急に言葉が出てこなくなる。
話すことはちゃんと考えてたはずなのに……。

って、これは言い訳かしら。


真姫「…………」

『…………』


沈黙が流れる。
なにか話さなきゃ。
そう思うけど、やっぱり言葉が出てこなくて……。


「素直になるんだよね?」

「真姫ちゃんの……にこちゃんへの気持ちも変わらなくていいんだよ」


だからってわけじゃないけど、二人のことを思い出す。

あの二人にせっかく背中を押してもらったのよ。
ここで、ちゃんと聞かなきゃ……。

二人に顔向けできるようにって、私はやっとのことで口を開いた。


真姫「ねぇ、にこちゃん」

『……なによ?』

真姫「噂のこと、聞いたんだけど……」

『…………そう』


静かに、電話の向こうでにこちゃんはそれだけを呟いた。


真姫「否定、しないのね」

『――事実だから』

真姫「えっ?」

『事実だから否定のしようがないわよ』



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