220:名無しNIPPER
2015/04/25(土) 21:38:23.93 ID:5SyG8O7NO
――――――
ノックの音。
それから、ゆっくり楽屋の扉が開いた。
にこ「…………あ」
そこにいたのは、にこが期待していた人物じゃなかった。
むしろ逆。
会いたくない人物。
「こんにちは、にこさん」
にこ「……先輩」
にこにこと愛想のよく笑う女の人。
彼女は今日の番組で共演する予定の事務所の先輩アイドルだった。
先輩「あら? 浮かない顔ね? もしかして、体調でも悪いのかしら?」
にこ「い、いえ……そんなことはないです」
先輩「それならいいのだけど。お互い健康には気をつけましょうね」
にこ「はい……お気遣いありがとうございます」
上辺だけの会話を交わす。
早く話を切り上げるために。
先輩「あ、そうそう。ねぇ、にこさん?」
にこ「なんでしょうか?」
本当は、この人とは関わりたくない。
だって、
先輩「今日のダンス『も』期待してるわよ?」
にこ「っ!?」
この人がにこへの嫌がらせの主犯だから。
先輩「いつも、にこさんのドジっ娘ぶりには癒されてもらってるわ」
先輩「本番中に転んじゃったり?」
先輩「それって緊張してる私たちを和ませるためにやっているんでしょう?」
先輩「先輩思いのいい後輩ね」
にこ「………………」
彼女の言葉にじっと耐える。
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