過去ログ - 真姫「私だけの」
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223:名無しNIPPER
2015/04/25(土) 22:09:04.54 ID:5SyG8O7NO
その言葉を理解するのに、数秒かかった。
遅れて理解した瞬間に、


にこ「なっ!? やめなさいよっ!」


そんな言葉が口を突いて出た。

普通の人間ならそんなことは絶対しないでしょうね。
人の思い出を破り捨てるなんてこと。

でも、彼女ならやりかねない。
にこに散々嫌がらせをしてきた彼女ならば。

だから、にこは素が出るのも構わずに、


にこ「それを破ってみなさいっ! そしたら、あんたのこと絶対許さないわよっ!」


思いっきりそう言ってやった。
アイドル失格な口調と、目付きだったと思う。
けれど、そうしないとあれを守れないと思ったから。

だけど、にこはバカだった。
相手はにこのことをよく思っていない人間で、そんな相手ににこの凄みなんて通用しない。


先輩「先輩に対して、その言葉遣い?」

にこ「っ! うるさいっ! いいから、それを渡しなさい」

先輩「…………」


そう言っても、やっぱり写真を渡すつもりもないみたいで、彼女は黙ったまま。

なら、力ずくで!
そう考えて、それに手を伸ばす。


にこ「かえしなさいっ!」


けど、


―― スカッ ――

にこ「っ!?」


避けられて、にこはそのままバランスを崩して前のめりに倒れてしまった。
そんなにこに、後ろから声がかかる。


先輩「フフッ、アイドルがそんなことしちゃダメじゃない」

先輩「そんな後輩には、目の前でこれを破ってあげないと、みたいね?」


にこ「やめっ!?」


やめなさい、って。
言葉を言い終え前に、にこの写真に力が加えられていくのが分かった。


あぁ、もうダメなのね。


そんな風に諦めてしまいかけた時だった。



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